税理士法人とどろき会計事務所

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「よそより10万円高くても「町の電器屋さん」が大切にしていること」を読んで
税理士法人とどろき会計事務所
千葉 雅司
 

 本書は東京町田市にある「でんかのヤマグチ」の経営戦略について、山口勉社長が短い項目で経営ポエムのように書き綴っています。
 東京町田市といえば東京近郊ベッドタウンとして、大規模家電量販店が競って出店している地域です。また、家電業界は、先般報道されたビックカメラのコジマ電機買収にも見られるように、非常に生き残りが厳しく、競争も熾烈な業界です。
そういったなかで、「でんかのヤマグチ」は安定的に黒字経営を継続しているといいます。
店の形態は「町のパナソニックのお店」であるにもかかわらずです。

 たとえ電球1個でも、ちょっとした困りごとでも、呼ばれたらすぐに「トンデ行きます」―粗利率38.9%、14期連続黒字、無借金経営の小売店が日々何を考え、何をしているのか?顧客満足と会社の利益を両立させる方法が、ここにあります。

 東京都町田市でいわゆる街の電気屋さんである「でんかのヤマグチ」山口勉社長の本。
家電量販店の進出を機に、安値競争から離脱し、顧客サービスを充実させることで売上
が最盛期から減少させつつも粗利益率・額を上昇させ経営を好転させた方法論が解説されています。顧客も安値重視だったりクレームの多い層は切り捨て、自店と相性の良いお客様に絞り込むことで、個々のお客様に丁寧に対応する時間を確保、顧客の数を減らしても客単価を上昇させ価格競争から脱却するのが中小業者の生き残る道という主張は、他業種の私達にも多くの示唆を与えてくれます。
 うちではここ数年、新規出品物の中心を法律書を中心とする学術書・専門書系にシフトしてきた結果、相場下落する商品の割合が減少してきました。そのせいか価格改定しても、以前は改定直後は見違えるように売れ行きが活発になったのが、最近では改定前とさほど変わりません。そこで以前は原則毎日実施していた価格改定の頻度を段階的に下げ、いまでは月1回するかしないか程度にしました。価格改定に使っていた時間を新規出品にあてるほうが、うちの場合は売れ行きがよくなっています。

 リアル売りの催事でも、初参加の2010年8月新宿小田急と2回目の2011年1月宇都宮東武、3回目2011年3月の中央線古書展までは、平均単価200円程度でした。催事参加当初は、リアル売りのお客様は安くなければ買ってくれない、だからブックオフ以上のお得感を出さなければいけないと思いこみ、100円から300円の商品を主力にしました。そもそも催事に進出した動機は、ネットで売りにくい商品の売り先になればと考えたからです。確かにそこそこ数は出ましたが、他店にくらべると格段に低い売上に。売上が高い店はどこが違うのか観察してみたら、客寄せ用の低価格商品を揃える一方で、高くても売れる良書をきちんと品揃えして、そこが売上の主力となっていることがわかりました。改めてうちの棚を確認してみたら、数少なかった高額商品でも、良い物は売れているのでした。
 そこでそれ以後、ネットの残り物を出せば良しという考えは甘かったと反省し、催事は催事用の商品を仕入れて商品単価を上げる、具体的には500円〜2000円の価格帯を中心に据えつつ、2000円〜1万円、場合によってはそれ以上の高額商品もきちんと取りそろえる方針に完全転換。その結果、2012年3月の中央線古書展では単価700円程度まで上昇。単価1000円以上の売上冊数が増え、5000円以上の本も5冊ほど売れました。催事でもネットと同様、必要以上に安売りする傾向が顕著なので、何とかその風潮に歯止めをかけたい、そのために当店ももっと高単価商品を売れるようになりたいと思うようになりました。

 山口氏ははじめて来店したお客様には「うちは高いですよ」と話し、自店と相性の良い人がどうか見分けるそうですが、思わず「うちもやってる」と嬉しくなりました。もっともうちの場合は買取の時なので「うちは買取価格は安いですよ」(実際には古書相場の現状を具体的に説明するので一言では済ませませんが)になります。実際は法律書は業界最高値と思われる買取価格で買いますし、それ以外の本も世間相場、ものによってはブックオフ等より安く値付けしてもトータルでは適正価格で買うようにはしています。しかし相場とてらして高価買取しても、お客様が高価買取と感じてくれるかどうかは全く別問題。古書相場が昔より下落している現在では、絶対的な金額は高くならない場合が多いので、現実の相場と、お客様の相場観のズレはよくあることで、その辺が買取価格への不満となって現れる原因になりやすいです。あと経験上、買取価格を気にする人ほど大した本を持っていない、逆に買取価格にうるさくない人ほどいい本を持っている傾向があります。また、自分で買った本を売却する人は、特に本のコレクターの場合、思い入れがあるだけに買取価格に期待する傾向があります。故人の蔵書整理だと、遺族にとっては片付けてくれるだけて大助かりというケースがほとんどです。自分で買った本でも、仕事で使う専門書の処分の場合は、コレクターとくらべて価格に頓着しない傾向にあります。買取の場合、お客様の価格以外のニーズがどこにあるか、例えば大量で自分では片付けきれないので全部きれいにしてほしいとか、折角の本なので捨てるのには忍びず、欲しい人に橋渡ししてほしいなどがありますが、それらを会話をする中で察知し、それに見合ったサービスを提供することが肝心であると思っています。

 なお本の中で山口氏は「在庫の上限は売上1ヶ月分まで」というのは、回転商品重視の店は別として、古本業界には必ずしもあたらず、とくにうちのような業態ですといかに大量の在庫を抱えられるかが勝負になるので、そのまま当てはめることはできません。しかし売れない在庫を持つリスクは同様なわけで、その辺のリスクヘッジをどうするか、新品業界ではこういう形になるのだなという参考になりました。ここで思い出したけど、ヤフオク専業の古本屋で、在庫は1週間分という人がいましたなあ。本当に古本屋の方法論は百人百態です。

大型家電量販店に囲まれ、町の小さな電器屋さんであるヤマグチも、
最初は相当な苦戦を強いられたようです。
その時選んだ道は、安売りではなく、高売り。
大きなお店・強い会社とは、まったく違うフィールドで戦うことを決意する。

僕が経営について学ぶのは、
すべてコスモス治療院のため。
実際の役に立たない、机上の空論はいらない。

吹けば飛ぶような、ちいさな治療院が、
どうしたら社会に貢献できるか。
患者さんと長く強い信頼関係を築くことができるのか。
それだけを考えて読んでいます。


この本には、ちいさな治療院の役に立つヒントが溢れています。
例えば、こんなところが共感できました。

・「お客様の数がどんどん増えればいい」とは思いません。
 お客様の数を絞り込む。その分、お客様に会う頻度を増やす。
 高売りでも喜んでいただけるように、サービスを充実させる。

・お客様には騙されてもいい

・経営者たるもの、心のなかでどれだけモヤモヤしていても、
 「絶対にいける。絶対にうまくいく」と周りの人間を鼓舞し、
 勇気づけうrくらいでなければダメ。

・自分で自分に厳しくするのは難しい。
 叱られて、励まされて、死にものぐるいでがんばる。
 すると、めぐりめぐって自分のところに戻ってくる。

・経営者はせっかちで、神経質でないといけません。
・「誰もができる」ことを「シンプルに」やり続けましょう。
・いいことほど伝わりにくく、悪いことほど一瞬で伝わる。
・お客様から「商品が壊れた」と連絡が入ったら、その日のうちにトンデ行きます。
 うちでは、これを徹底しています。電器が本業だからです。
・商品が壊れたときは、お客様の心も壊れています。
・小さな会社は、小さな会社なりの幸せをつかめばそれでいい。

「密着化」「差別化」「一番化」という、
小さく弱い会社のためのランチェスター戦略を、
深いレベルで実践している会社だと思う。

僕たちが見習うところは多い。
素晴らしい本をありがとうございました!

6月17日放送のテレビ東京「ルビコンの決断」は、家電戦争!驚きの高値売り 仰天サービスで量販店に挑んだ電器店

1996年3月。
東京・町田市ある電気店『でんかのヤマグチ』。

社長の山口 勉(やまぐち つとむ・当時56歳)と妻で経理担当の雅江
昭和45年の開店以来、訪問販売に力を入れ、町の電気屋さんとして愛されてきました。

その当時の売上高 約16億円、従業員45人、とバブル崩壊後の消費低迷を何とかしのいでいた。

しかし都心部で急速にシェアを伸ばしてきたヨドバシカメラ、ヤマダ電機などの家電量販店は、郊外の住宅地に大型店を展開。

人口が35万人を突破し、ベッドタウンとして発展した町田市にも家電量販店が相次いで進出。
町田を舞台に家電戦争が勃発していたのです。

圧倒的な安さ、大変な衝撃が『でんかのヤマグチ』に襲いかかり、社長の山口は思わずその苛立(いらだ)ちをメーカーの担当者にぶつける。
うちわね、今まで誇りを持って売ってきたんだよ!
あんた達メーカーさんの言う、卸値(おろしね)で仕入れてきたんだ。
同じ卸値で(量販店の)この値段で売れるわけないじゃないか!」

なぜ量販店は価格を安く出来るのでしょうか?

その秘密は仕入れにありました。

量販店はメーカーから1,000台、2,000台と大量に仕入れているため大幅な値引きを受けています

そして返品しない、在庫を大量にかかえる、というメーカーからすれば非常に助かることをしてくれるので、ある程度まとまった現金がキャッシュバックされているのです。

それらを商品の価格に還元=割り引きをすることで安く売っても利益を得ることが出来るのです。

公正取引委員会の調べによると、家電の仕入れ価格が量販店を100とした場合、街の電気店は103〜115。(2008年12月)

小さな会社が安さで勝負すると圧倒的に不利です。
さて、山口社長には打つ手があるのでしょうか?

1996年6月。
『でんかのヤマグチ』の売り上げが、前の年に比べて明らかに落ちていた。
売り上げが30%も落ちてしまうと、社員の給料が支払えなくなってしまう。
そして結果的に1996年度の売上高はマイナス2億円の14億円。

量販店の進出で売り上げが減り、赤字が続き、資金繰りに苦しんでいた山口。
さらに赤字が続けば銀行からの融資も受けられなくなる。
山口はどうしていいかわからなかった。

そして山口は決断します。
社員を集め、今後の『でんかのヤマグチ』は粗利率を以前の25%から35%増やすことを宣言。戸惑う社員たち…

粗利とは、単なる商品売買であれば売価と仕入原価の差額のこと。
粗利率の計算式は 粗利率(%)=売上総利益 ÷ 売上高 × 100

当然、量販店が安売りしているのになぜ『でんかのヤマグチ』で高いものを売るのか?という社員の声もありますが、山口は言います。

「量販店と同じことをやってもダメなんだ。それもみんなもわかっているよな。
量販店には出来ないサービスということだ。
困っているお客さんがいたら、すぐに飛んでいく。
高い値段で買ってもらっても、納得してもらうようなサービスをするんだよ。
これからのノルマは売り上げではなく、利益を第一とする。

『でんかのヤマグチ』前代未聞の挑戦が始まった。
社員たちは懸命に営業に回った。しかし高いものがすぐ簡単に売れるはずがなかった。

そんなある日、社員の一人が10件回るつもりが2件しか回れなかったこと報告します。
実は病院に連れていたったり、スーパーでの買い物を手伝ったりと、おばあちゃんの御用聞きになったことでテレビを買っていただい話しを山口は耳にします。

そして山口が考えた作戦とは、
・お客様が喜ぶことは何でもやる
・3万4000世帯の顧客を1万2000世帯に搾る(その代わり3倍のサービスを目指す)
・顧客の情報をデータ化し、社員全員が閲覧できるようにする。(家族構成、購入履歴、趣味など)
・地域ごとに担当者を決めて、すぐに訪問できるように体制を整理。
・購入時期や金額などで顧客をグループ分けし、訪問する回数を決定。

山口は社員に伝えます。
「我々が目指すのは究極の御用聞きだよ!」

社員たちは本業以外のことを何でもやった。
留守の間の犬のエサやりや散歩、スーパーへの買い物、部屋の模様替えなど、ありとあらゆる作業をやった。
しかし、ちゃっかり顧客の家の家電情報も収集してたのです。

それから7年後、目標だった粗利率35%を達成
13期連続の黒字をはじき出し、今も快進撃を続けています。

そんな山口とお客さんとの結びつきを象徴するエピソードがあります。
お客さんの一人が亡くなられて行ったお通夜でのこと。
亡くなられたご主人の妻が山口に遺言を受けていたのです。

「山口さんは何でもやってくれるから、困ったら山口さんに頼めって。
頼れるのは遠い親戚よりも、近い山口だから、と。
これからもよろしくお願いいたします」
涙きながら話す奥さんに山口は言います。

何かあったらいつでも電話してください。やまぐちはすぐ、飛んで行きますから。」
山口社長の想いが実った瞬間でした。

ルビコンの決断バックナンバー 2010年6月17日放送 





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